◇【新刊のお知らせ】SB新書から『下流中年 一億総貧困化の行方』という中高年層の貧困化について取りあげた本を出しました。雨宮処凛さん、萱野稔人さんなど6人での共著です(2016年4月6日)

2012年12月16日日曜日

投票率100%@うちの家族区

今回の衆院選・都知事選(・都議補選)も、投票率が低かったみたい。
なんでだろう。

 投票をあまりしなかった層とか地域とかの属性を知りたいところです。

 でも、都内では、投票所に行列が出来てたらしくて、
今日行かれた知人たちは「こんなの初めて」って言ってましたよ。

 さらには、こんなまとめサイトも。
【NAVERまとめ】「投票率低調」報道の一方で、なぜか「投票所に今までにない行列ができている」という声が多数
今回は、投票率挙がると思ったんだけどなー。
かつてないほど盛り上がっていたのは、私の周りだけだったのかな。 

うちの家族はコンプリートしたってことだけは、念のために確認しました。

2012年5月21日月曜日

金環日食は、絶好のご近所づきあいの機会だった

世紀の天体ショー、金環日食にまつわる、東京は世田谷区での話です。 部分日食がはじまり、いよいよ金環の直前になると、近所の人たちが家からぞろぞろ……。

ご近所さん、通勤の人、通学の人、工事の関係の人、電力のメーターチェックのおばちゃんなど、朝の7時半て、けっこう路上にたくさん人がいるのね。

さっそく、その辺にいた人を適度に巻き込みながら、「どうぞ、どうぞ」と日食グラスを手渡すご近所づきあいがスタート。お向かいのマンションの屋上にいたご家族とも、「そろそろですねー!」とか叫びあっておりました。

ほとんどは、みなさん話したことも見たこともない間柄の人たちなんですが、みなさん、気軽に寄ってくるんです。なんだかほんわかとした一体感に包まれていて、味わったことのない不思議な光景でした。

IMG_0983
通りすがりの中学生さん、口あいてますよ?

それにしても、日食グラスのなかった時代、昔の人たちは、どうやって太陽を見ていたのでしょうか。

関連記事(日食写真はこちら): 世紀の天体ショー金環日食。たとえ予報士でも天気は変えられない(当たり前だけど)(5/21)

世紀の天体ショー金環日食。たとえ予報士でも天気は変えられない(当たり前だけど)

広範囲の金環日食は、932年ぶりだとか。東京でも、なんとか見られました! ホッ。

太平洋沿岸に近づく前線と低気圧の影響が心配され、「もはやダメかも」という空気感のなか、21日の朝は、東京ではときおり雲の隙間からお日様が顔を出す空模様となりました。

私も一応、適当に撮影にチャレンジ。 人様のコンデジをお借りして、プログラムモード、手持ち撮影しました。特別に何をしたというわけではないのですが、輪郭をクリアにするために、 ISO感度のみ、AUTOではなくISO100に設定し直しました。フィルターは、Vixenさんにいただいた肉眼用の日食グラスです。


気象庁からは、数値予報天気図というコンピューターが予測計算した専門天気図が発表されています。1日に2回出るのですが、ここ10日あまり、更新されるたびに、気象予報士仲間たちが一喜一憂し、「念」のこもった予報をしてくれてました。

たとえば、かつての同僚、関西テレビ「アンカー」の気象キャスター片平敦くんのツイート。

【金環日食の天気/近畿】最新の予測結果も、薄曇りか本曇りかで悩ましい状況です。南ほど、そして東に開けた斜面を背にする所ほど、雲が厚い見込み。現時点では、雲の切れ間から太陽が見えることを祈るばかりです。(5月19日)

だけど、どんなに優秀な気象予報士でも、天気はさすがに変えられない。

片平君が挑んだ大阪では、金環食の瞬間が見られなかったそうで、「過去最大級の、ものすごいショック」とつぶやいていましたので、もしよかったら励ましてあげてください。
http://twitter.com/#!/katahira_tenki/status/204431361224876032

関連記事:金環日食は、絶好のご近所づきあいの機会だった(5/21)

2012年5月11日金曜日

写真家たちによる作品プレゼンテーションイベント「Open Show」が東京でも始まるよ!

 写真家によるプレゼンテーションイベント「Open Show」が東京でも始まります。2008年にサンフランシスコでスタートして、世界各地の12都市で行われていて、そしてさらに、32都市でローンチ中。ちょっとしたムーブメントになりそうな予感がします。


東京で行われる Open Show Tokyo の第1回の概要は、以下の通り。

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日時 2012年5月15日(火) 19時〜21時
場所 サラヴァ東京
渋谷区松濤1丁目29-1 渋谷クロスロードビル B1
定員 60人
入場料 1000円(ワンドリンク付き)会場費用
主催 Open Show Tokyo
お申込/お問合先 ostokyo03@gmail.com
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初回のテーマはもちろん、311。

第1部のプレゼンテーションは、東日本大震災の被災地のメディア、河北新報社から、写真部副部長の門田勲さん、ウォール・ストリート・ジャーナル東京支局の若林大介さんなどが登場します。

私は、第2部の連動企画「A Day」の方に、石巻から参加します。

「A Day」は、世界中の子供や家族が、ある日(今年は5月15日)を撮って共有しあう、写真のビッグプロジェクト。世界中から集められた写真は、後に各国のフォトエディターたちが優秀作品を選び出し、写真集にしたり、巡回展示したりします。

今回、東京ではこの2つを、同時にやってしまいます(運営スタッフがかぶっているのとタイミングが同時だったので)。

「A Day」は誰でも参加できて、誰の写真でもセレクションされるチャンスがあります。日本語サイトじゃないのが、とても残念なんですが、
http://www.aday.org/ からジョインできます。
(できれば、日本語でガイダンスを作りたいけど当日まで時間あるかなぁ)

「A Day」で写真選考員をつとめるフォトエディターの片岡英子さん(ニューズウィーク日本版)も、

「日本から1点でも多くの写真が選考され、歴史に残るような写真集ができるよう頑張りたい」

とおっしゃっていましたよ。プロアマ問わず、ぜひ、色んな方々にチャレンジしていただきたいです。

5月15日(火)は、Open Show TokyoA Day の両方をよろしくお願いいたします(私はどっぷり中の人側ってわけではないんだけど、ペコリ)。

2012年3月1日木曜日

Googleの新プライバシー・ポリシー施行で、設定を見返してみた

きょう3月1日(米国時間)から、Googleの新プライバシー・ポリシーが施行となります(書いている時点では、たぶんもうまもなく)。


WIRED日本版で見つけた記事に従って、とりあえず共用アカウントの履歴を全て削除したところです(やばそうな履歴なんてなかったですけど)。

リンク:「Google履歴を消去する方法

そして、ああ、すっきり。


(アカウント設定>サービスの、ウェブ履歴の有効化/無効化でできます

もう何日も前からGoogleから新しいプライバシー・ポリシーのお知らせは来ていました。

Googleにはサービスはいっぱいあるからな、買収を繰り返してるのだから、それぞれが別々のポリシーで運用をしているから大変だよな、統合した方が合理的なんじゃないの? くらいの感覚でいました。それに、いくつかのアカウントを使っていますので、色々と開くたびに出てきて、ああもうっ!という邪魔な気分くらいにまでなっていたのは確かです。

ところが、ここ数日のニュースで、このプライバシーポリシーの統合が問題視されていることを知りました。米国内でも競合企業であるMicrosoftが批判したり、欧州委員会が調査と発効延期を依頼、そして日本の経産省も、法令遵守及び利用者へのわかりやすい説明等を求める通知をしたとのことでした。

リンク:経産省/グーグル株式会社に対する注意喚起文書の発出について

無料で使っているネットサービスでは、履歴などの個人的な情報を日々収集されていることくらいは、ネットサービスの動向にあまり詳しくない私でも知っています。うっすらと気持ち悪いナーと思ったりしながら、特段悪いコトしてないし、するつもりもないし、と思いながら、検索やGmail、Google+をなどを便利だから使っているんですよね。

あるいは、個人情報を積極的に収集させて、アルゴリズム精度の向上に協力したほうが、お得な情報を得やすくするといった考え方も、だいぶ浸透してきていて、個人情報収集については、気にしていない人もいるかもしれません。

ただ、ニュースを見ていると、そういった認識のレベルでは個人的な答えが出せないな、という印象を受けました。あくまでも印象です。詳しくないですから。Googleの新しい統合プライバシーポリシーのもつ意味やリスクが、どういうことなのかそう簡単にはイメージできないからです。

気になる方は、ひとまず検索で、

Google プライバシーポリシー 問題

と検索して頂ければ、その問題に触れている論説はたくさん出てくると思います。関連するニュースやブログなどを読みながら、認識を深めるとか、私自身はまだそいうところまでは至れてないのですが、とりあえずやらなければと思ったのは、

「共用で使っているGoogleアカウントは、クリーンにしておかなければ」

ということでした。よくイベント用にもアカウントを作成して使っていますし、今後も誰に引き継いでいくかわからないですから、履歴の蓄積を一時停止にしておく必要があります。

一度登録してしまったら、設定を見直すことはなかなかですけれども、こういう階層にこんな個人情報があるんだよ、ということを知るきっかけにもなると思います。

2012年2月29日水曜日

イベント「石巻を知る。— 東日本震災から1 年、そしていまー」について日経新聞に掲載いただきました

2月29日の日本経済新聞の朝刊(都内版)に、2月19日に銀座で行ったイベント「石巻を知る。— 東日本震災から1 年、そしていまー」について、書いて頂きました。

リンク:日本経済新聞/「震災1年、都内で復興支援イベント続々」(2012/2/28 23:59)

でっかい団体様をさしおいて、あのじわじわ&しみじみとしたイベントが、結論的に取り上げられることは大変光栄なことです。

でも、提供した写真、載せてほしかったな……(ぽそっ)

2012年2月25日土曜日

エリオット・アーウィットが4月にも三越で個展するみたい

友人の編集者さんが、エリオット・アーウィットさんにインタビューをしていたとのこと! いいな、すごくうらやましいです。

被災地取材が長引いていて、岩手・宮城の各地をうろうろとしておりますが、来週東京に戻った隙に、シャネルでの個展にダッシュせねば。29日までだそうです。

リンク:2月のCP+で巨匠エリオット・アーウィットのトークショーがあるよ(1月2日)
Photo Exhibision「エリオット アーウィットが見つめたパリ展」が、銀座のシャネルで、2012年2月3日〜2月29日にあります。
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2012/erwitt/index.html

また、フィガロのこの記事によると、4月にまたエリオット・アーウィットさんが来日するみたいです。トークイベントきっとあるよね?

madameFIGARO.jp:愛するパリをテーマにした写真展を開催、エリオット・アーウィット氏にインタビュー。
宝塚歌劇を観たいし、4月には三越で展覧会もあるし、また日本に帰ってこなければいけないね

次回の来日時、インタビューやりたいなー。

2012年2月13日月曜日

気象ことば/雪、雪、雪…全部見えなくして春を迎えたい「雪消し」

山を越えてきた雪の粉がはらはらと舞う「風花」が美しかった米沢で、おもわず、「それってどういう意味ですか」と聞いてしまった気象のことばがありました。

「雪消し」

用水路など雪を捨てる場所がないところで、道路など溶けやすい場所に雪を撒いて、文字通り雪を「消す」のだそうです。

私に説明してくれた人は、もう雪を見るのもイヤ、少しでも見えなくして早く春を感じたい、という行為でもあるんです、とも説明してくれました。

そういう、春を心待ちにする雪国の人の話を聞くと、東京では、四季をちゃんと感じながら暮らせてないんだなと思うのでした。


雪国にいくと、あちらこちらに雪捨て場というのを目にしますね。米沢でも、巨大な雪捨て山に埋まってしまいそうなバス停を見かけました。どか雪の合間に雨も時々降ったりするので、断面が分厚いミルフィーユのようになっています。ここでバス待ちしてる間に表層雪崩とか想像したくないなぁ。

たまたまその日にやっていた上杉雪灯籠まつりに立ち寄った途中で、GRD2を壊してしまいましたので、記念に、最後に撮った1枚をアップ。

雪灯籠に感嘆し、ぼんぼりに灯りを点す人の行列を見ていて、ここでの雪はやっぱり「うんざり」なものだけじゃなくて、ちゃんと資源なんだよな、と思いました。素敵な光の回廊でした。

2012年2月12日日曜日

RICOH GRDの手触りは、カバンの中を手探りするのにちょうどいい

いつものカメラのことについてです。

普段使いのカメラは2つ。ひとつはiPhone。もうひとつはコンパクトデジタルカメラです。

写真の仕事をしているとはいえ、ポケットやカバンの中のカメラは普通の人とそう変わらないです。iPhoneやコンデジで、日常を撮る行為も動機も回数も、あまり違いはないと思います。

1000001268.JPGコンパクトデジタルカメラは、2005年からもうずっとRICOH GRDを使っていて、初代はローパスフィルタのゴミが目立ってきたので、いまはGRDⅡを使っています。

そのGRD2も壊してしまったため、いまはGRナシの暮らしに突入したのですが、いつもカバンの中にあった「頼もしいヤツ」がいなくて、かなり動揺しています。それくらいGRは愛用しています。もちろん、仕事でも使います。

ある雑誌の仕事で、レンズの不具合で、持っていた一眼で撮れなかったことがあり、GRDで乗り切ったことがありました。GRDは広角28mmの単焦点です。ズームできないので、相手の方との距離をぐっと縮めて撮影しなければならなかったのですが、その分、インタビューだけでは聞き出せなかった会話も弾んだのでした。

この、グリップの部分の手触りが好きです。撮りたいときに、目で探すより、カバンの中を手で探すので、感触はかなりポイント。

デザインとか、重量感とか、レンズとか、マクロとか、他にも好きなところは色々とあるのですが、ひとつあげるなら、私の手が「GRが好き」って言ってるので「手触り」にしておきます。道具と手の相性って、すごく大事だといつも思わせてくれるカメラです。

装備は、バッテリーは常に2個持ち。WiFi機能付きのEye-Fiの4GBと、念のためにカードリーダーも。あと、カメラを落として泣いたことが何度もあるので、ストラップは「付ける派」です。

ああ、次のコンデジもGRD4にしちゃうんだろうなぁ。

RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL IV

RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL IV


Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G

Eye-Fi Connect X2 4GB EFJ-CN-4G

2012年2月10日金曜日

雪景色の石巻市立門脇小学校校舎の写真です

いろいろな理由でCP+に行けなくなってしまったので、なんだかヤケ投稿です。ここはもう、門小定点観測のようなブログになっていますので今回も石巻の話題です。

2月上旬に石巻入りしたときは、一面雪景色でした。北日本とはいえ、太平洋側の土地ですから、連日の降雪と積雪はめずらしいはずです。

写真の左奥に見えるのが日本製紙の石巻工場です。もくもく出てる煙りが、この街の活動の証のひとつでもあります。


雪の門小の写真を知人に見せたら、「すごい広いところに建ってるんだね!」という反応。わかる、その反応。でもね、その「広いところ」は、つい1年前までは普通にみんなが住む家があったところなんだ、って説明しながら、思ったことがありました。

広い、って本当に見たままの素直な感想。津波がすべてをなぎ倒していったところでは、きっとこれからの未来も「本当はここに街があったんだ」というやりとりがたくさんあるのだろうなと思ったのでした。

今年も、春が来て雪が溶けて草が生えてきたら、遺跡のような風景が現れるんだと思います。それがまだまだ誰か個人の場所、つい最近までたくさんの人が暮らしていた日常の残像がある場所という点がとても切ないですが。

石巻のイベントをやったり、写真撮ったり記事を書いたりしていますが、どんなに抵抗しても記憶の風化は避けられない、風化はどんどん進んでいくほうが当たり前なのだと思っています。だから、私はなるべくその時々の質感を大切に刻んでいきたいと思っています。

そして、今回のこの災害で私たちが残していく、災害史上かつて無い量の膨大な記録や資料を、未来の人たちがどんな風に活用して振り返るのかなと想像をめぐらせたりもしています。

2012年2月7日火曜日

【イベント】石巻を知る— 東日本震災から1 年、そしていまー(2月19日@銀座)

311からもうすぐ1年。
ずっとやりたかった、石巻のイベントを2月19日(日)にやります。

会場は、東急不動産が所有する建物の一部を、復興の催しのために無償で貸し出しているというスペース「東日本復興応援プラザ」です。

「ふたたび、ここから」の第一章に登場した、門脇小学校の鈴木洋子前校長や、石巻市の元教育長の阿部和夫さんに、石巻の歴史やこれまでの1年のことなどを、たっぷりと語っていただきます。

2/19「石巻を知る。」
フライヤーのダウンロードは
こちらから
(ダウンロード可能に
修正いたしました)
長い教諭生活で、鍛えられたおふたりの「話術」には、ぐぐっと引き込まれてしまいますよ。ただいま撮影中の石巻のドキュメンタリー映画の第一部(完全版は今夏完成予定)も、併せて上映いたします。

ポプラ社の「ふたたび、ここからー東日本大震災、石巻の人たちの50日間」の出版でご一緒した池上正樹さんと、「ご縁のあった石巻のことを、東京のみんなと思う日を時々つくりたいよね」という話をいつもしていたのですが、やっと、やっと始めることができます。

石巻ご出身の方々、お仕事・復旧・復興で石巻にご縁のあった方々などと、ご一緒できればうれしいです。


開催概要は、以下の通り。


石巻を知る— 東日本震災から1 年、そしていまー

日時:2月19日(日)13時〜16時頃(ドアオープン12時30分)
会場:東日本復興応援プラザ(銀座)
アクセス:http://www.ginza-fukkou.jp/access/index.html
東京都中央区銀座5-2-1 銀座TSビル2F
主催:チーム池上

お申し込み:必要
(文末のフォームからお申し込みいただくか、メール teamikegami@gmail.com 宛にお名前・人数をお寄せください)
参加費:1500円(小学生以下は500円)
(内訳/ドリンク、クッキー付き。講演者関係諸経費を差し引き、余剰分は、映画『宮城からの報告―こども・学校・地域』の第二部の上映会費に充当いたします)

講演者:
・阿部和夫(元石巻市教育委員会教育長)
・鈴木洋子(前門脇小学校校長)

クロストーク参加者:
・講演者上記2名
・高橋嘉彦(割烹三幸)
・池上正樹(ジャーナリスト)

司会:・五十嵐由美子(フリーアナウンサー)

プログラム:
13:05〜13:25 【あの日を知る】市民が撮影した映像
13:25〜14:00 【石巻のこと・あの日の門脇小のことを知る】(講師:鈴木洋子)
14:00〜14:30 【映画上映】『わたしはここにいます~石巻・門脇小学校・夏
14:40〜15:20 【石巻のいまを知る】(講師:阿部和夫)
15:20〜15:45 【ふたたび、ここから】クロストーク

被災した石巻の酒蔵「平孝酒造」の「日高見」の新酒、日和山を訪れる人の癒しのカフェ「工房かざみどり」のクッキーを用意してお待ちしております。


(申し込みフォームはイベントが終了したため削除しました。2月25日)

2012年1月5日木曜日

改めて気象サイエンスカフェのこと。災害と科学と社会の狭間でみつけた問いを追いかけて

2012年最初の気象サイエンスカフェ東京は、1月14日(土)に有明の防災テーマパーク「そなエリア」で行います。テーマは鉄道×防災にしました。国の誇る、超巨大防災拠点(本物)を見ることもできますので、ぜひご参加ください。


2012年1月14日(土)第29回気象サイエンスカフェ東京
鉄道と気象の関わり~鉄道会社における防災の取組み~
(申し込みはウェブサイトからお願いします)
http://meteocafe.blogspot.com/2011/12/114.html


以前のエントリにも書きましたが、鉄道発展の歴史は、災害との闘いの歴史でもあります。

リンク:鉄道地図帳でよみがえる過去の地震・津波の影響の大きさ(2011年10月2日)

ところで、私がサイエンスカフェという場で、科学コミュニケーションに挑戦しはじめたのは、2005年のことです。気象の分野にこだわった気象サイエンスカフェをはじめたのは、その翌年でした。

きっかけは、2004年でした。この年は、台風が前代未聞の10個も上陸しました。実感としては、毎週末、嵐がやってきた感じで、防災情報の伝達がうまくいていないことが、たびたび課題として取り上げられました。その頃の私は、CSやCATVの気象キャスターとして「伝える」側にありました。

「警報や避難を呼びかけても、避難しない人がなぜこんなに沢山いるんだろう」

隣接する県や市で災害が起きていたにもかかわらず、1週間も経たないうちにまた同じような被害が出てしまうことが、とても不思議でなりませんでした。

逃げなければいけない人に、誰が情報を伝えるか、危険であるという感覚をどう理解してもらうか、そもそも一人でも伝わりやすいようにするための工夫は、などと考えているうちに、これは科学・技術情報と社会のコミュニケーションの問題だと思い至りました。マスメディアの仕事ではできない、気象予報士の役目を見つけた瞬間でした。

気象サイエンスカフェは、5年以上続いていますが、いまだに「科学技術の専門家と一般参加者の人たちの距離が近づいた」という実感を積み重ねることができずにいます。それでもここまで続けさせていただいたこと、地域カラー豊かな地方展開が図れていることを、関係者の皆さんに感謝しています。

日本の気象界は、学術分野と技術分野の高い専門性のある人たちの多くが、同時に公務員です。このことが、対話や「新しいフラットな関係性」を呼びかけるうえでの、しばりや心理的な難しさとなっていると感じます。

しかしいま、これまでの取り組みを考え直し、場の質を高めていこうと改めて思っています。気象界特有の空気感も理解しつつ、理念も手法も手探りで取り組んでみようと、仲間を少しずつ増やしているところです。

2011年の福島の原発事故をきっかけに、関係者や専門家と言われる人々と、被災者・国民の間に繰り広げられた、まずいリスクコミュニケーションの数々に、

「着眼点は間違ってなかった」
「本気で科学・技術の課題と社会を結びつけるためにできることをしよう」

という思いを強くしました。震災直後に、サンデー毎日(2011年3月17日号)にも、科学技術情報を専門家でなくても理解できるよう伝える動きが今後は必要とされる、といった趣旨のコメントさせていただきましたが、以来、本当にその気運は高まってきたと感じます。

私だけでなく、色んなジャンルで、STS(Science and Technology in Society)に取り組むみなさんも、きっと同じような気持ちでいるのではないでしょうか。

今年は、私も上手に、色んな人たちを巻き込んで行きたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

2012年1月3日火曜日

消費税と秋田犬のゆくえを半端物の切手から考える。

年末の大掃除の時に、思いがけないところから、未使用の切手がたくさん出てきました。62円切手とトンボの柄の9円切手。なつかしーというよりは、うわ、じゃまなものが出てきたなぁという感じ。

1000001142.JPG

消費税が3%でスタートした頃の、ハガキと定形郵便の税込み価格が、それぞれ、62円と41円でした。60円切手に足す2円切手や、40円切手に足す1円切手を「面倒だな」と思いながら買いに走った記憶があります。

私の手元に残っていた9円という半端な金額の切手は、1994年の郵便料金改定で税込み表示となり、ハガキが50円、定形郵便が80円になったときに出たもの。1997年に消費税率が5%に上がってからも、料金はそのまま据え置かれました。

もとの41円切手が手元にないのはたぶん、2円くらいならたまには損してもと、2枚使いで貼ったからだと思います。でも、62円切手が30枚くらい残っているのに、足して80円にするための18円切手が残ってないのは、どうしてなのでしょうね。自分のことながらもう忘れてしまいました。たしか、てんとう虫の柄でしたよね。

中途半端な金額の切手のしまい場所に困るよ、とフェイスブックでつぶやいたら、「増税でそのうち半端な金額の切手とか出てくるよ」と返してくれた人がいました。

いま、野田総理が「不退転の決意」で消費税増税法案を成立させると言っています。解散総選挙も辞さないとか。

段階的増税の次の消費税率が7%なら、単純に計算すると、80円は82円になり、50円は51円くらいになるのかなぁと思います。2円とか1円とかの切手を、またもや重宝することになるのでしょうか。とくに、10年前に発売中止となった秋田犬の2円切手の復活はどうなのでしょう。まさにホワイト犬のお父さんの出番なのでは。
(お父さんは、北海道犬だという指摘ありましたので、タイトルごと変えました。本文はその辺読み飛ばしてください。12/4)

あの頃の混乱した感じをなんだか思い出してしまいました。とりあえず、郵便局に行ったときに勢いで80円切手のシートを買い込まないように、そろそろ気をつけないといけないなと思ったところです。

2012年1月2日月曜日

2月のCP+で巨匠エリオット・アーウィットのトークショーがあるよ

マグナムフォトの人気写真家エリオット・アーウィット氏が、毎年2月に横浜で開催されている国際的な「総合的カメラ映像ショー」CP+(シーピープラス)で、トークショーをやるみたいです。もう83歳のおじいさまだから、来日自体がなかなかない機会だと思います。興味ある人は早めに申し込んだほうがよさそう。


ジャーナリズム的なものから、コマーシャル、funnyなテイストのスナップショットまで、被写体のセカイをまたいでいても、絵づくりにおいて「らしさ」でつながっていると思う写真ばかり。名前をみなくても、あの人の写真!とピンと来るテイストがどんな場面にも貫かれているって、本当にすごいことです。

CP+ 2012
フォト・ヨコハマ プレゼンツ
エリオット・アーウィット トークショー
2012年2月9日(木)@パシフィコ横浜
要申し込み http://www.cpplus.jp/seminar/
(1/3追記:早くも本日満席になったようです。キャンセル待ちあるのかな?)

エリオット・アーウィット ウェブサイト
http://www.elliotterwitt.com/

(1/10追記)
Photo Exhibision「エリオット アーウィットが見つめたパリ展」が、
銀座のシャネルで、2012年2月3日〜2月29日にあります。
http://www.chanel-ginza.com/nexushall/2012/erwitt/index.html

2012年1月1日日曜日

いつもは見向きもしないものを撮っていきたい

新年が明けたばかりは家中が片付いているので、家の中がとても新鮮に見えて、撮っておきたくなりました。


普段、見向きもしないでいる身の回りのモノやコトを、ちゃんと撮っておきたいなと、いつも思うんです。

震災の被害を見たからそう意識するようになったというよりも、自分の生きる圏内で移ろいゆくモノを残しておきたいという、本能みたいなものなのかなと思います。今年はおうちスナップを、自分と家族のためにささやかに続けたいなと思います。

実際に、日々、どんなにたくさんの写真撮っていても、お気に入りなのは、家族や自分の生活が映り込んだものなんです。

窓からの光の美しいタイミングとか、壁を照らすライトの濃淡とか、天井のシミとか、手垢とかひび割れとか、塗装のはげた感じとか……自分にとって最もどうってことない被写体。でもきっと、写真に込められるものを、自分が一番よく知っている被写体だと思うんですよね。

こんな風にして、自分の身の回りの所から、写真のことをたくさん考えていきたいなーと思っています。