いろいろな理由でCP+に行けなくなってしまったので、なんだかヤケ投稿です。ここはもう、門小定点観測のようなブログになっていますので今回も石巻の話題です。
2月上旬に石巻入りしたときは、一面雪景色でした。北日本とはいえ、太平洋側の土地ですから、連日の降雪と積雪はめずらしいはずです。
写真の左奥に見えるのが日本製紙の石巻工場です。もくもく出てる煙りが、この街の活動の証のひとつでもあります。
雪の門小の写真を知人に見せたら、「すごい広いところに建ってるんだね!」という反応。わかる、その反応。でもね、その「広いところ」は、つい1年前までは普通にみんなが住む家があったところなんだ、って説明しながら、思ったことがありました。
広い、って本当に見たままの素直な感想。津波がすべてをなぎ倒していったところでは、きっとこれからの未来も「本当はここに街があったんだ」というやりとりがたくさんあるのだろうなと思ったのでした。
今年も、春が来て雪が溶けて草が生えてきたら、遺跡のような風景が現れるんだと思います。それがまだまだ誰か個人の場所、つい最近までたくさんの人が暮らしていた日常の残像がある場所という点がとても切ないですが。
石巻のイベントをやったり、写真撮ったり記事を書いたりしていますが、どんなに抵抗しても記憶の風化は避けられない、風化はどんどん進んでいくほうが当たり前なのだと思っています。だから、私はなるべくその時々の質感を大切に刻んでいきたいと思っています。
そして、今回のこの災害で私たちが残していく、災害史上かつて無い量の膨大な記録や資料を、未来の人たちがどんな風に活用して振り返るのかなと想像をめぐらせたりもしています。
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