◇【新刊のお知らせ】SB新書から『下流中年 一億総貧困化の行方』という中高年層の貧困化について取りあげた本を出しました。雨宮処凛さん、萱野稔人さんなど6人での共著です(2016年4月6日)

2011年10月3日月曜日

コカリナのニュースで、こげ臭さの中でみた石巻市立門脇小学校の前の被災松を思い出した

20110324石巻市立門脇小学校前のコカリナになった松
撮っているときはほとんど何気なくでしかないのに、後に、ちゃんとした記録だったんだなぁと気づくことがあります。

311東日本大震災で被災したこの松、いまはもうありません。3月24日に、石巻市立門脇小学校の側の西光寺墓地付近で撮影しました。

このとき、すべてが津波になぎ倒された一帯で、焼けて真っ黒な松が、1本だけ空に向かって突き立っていたのを覚えています。学校ごと火災で全焼した付近は、まだ焼け焦げた臭いがきつくただよい、「車から母親の遺体を引き上げに行く」という男性が、焼けた車両で埋め尽くされた校庭に向かって歩いていったのでした。

被災松でつくったコカリナ(笛)を生徒たちが演奏をした、というニュースをみて、あれ? もしかしてあの松のこと? と気がつきました。

河北新報:被災松「コカリナ」復活の音色 石巻・門脇小卒業生ら

…アカマツは同小に隣接する西光寺の墓地内に自生し、樹齢は80年ほどだった。火災で表面の一部は焦げたものの、焼け跡に1本立っていた。…

あのとき、植物の芽吹きなんて感じられないほど焼き尽くされていた、その門脇町から南浜町にかけての一帯も、9月に訪れたときは、津波の爪痕を草がきれいに覆い隠していました。

門脇町5丁目に実家のあった方が、土台だけになった自宅の前で、「ヘドロの上に生える雑草はすごいね、雑草は」とつぶやいました。

2011年10月2日日曜日

鉄道地図帳でよみがえる過去の地震・津波の影響の大きさ

東日本大震災と鉄道をテーマにした特集本は、専門誌からのものを含め、いくつか出ていますが、新潮社から出た「旅」ムック「日本鉄道旅行地図帳 東日本大震災の記録」は、過去の記録も含めて内容がとてもよかったので、購入しました。


関東大震災で、東海地方から関東地方にかけて被災した鉄道の地図などに加え、津波の高さや地震による山津波(土砂災害)の記録が写真ごと載っています。

ひとつひとつの災害記録としてみる機会は、様々な場面であるのでしょうが、鉄道という線と面の広がりを持った要素で地震の影響や被害の大きさをみるのは、わかりやすくていいなと思いました。とくに、神奈川県、東京都、千葉県への津波・地震の影響を、想像しやすいと思います。

被災した三陸鉄道や仙石線の矢本-松島海岸間、石巻港駅を私も少し歩きましたが、とっても悲しいものですね。

2011年10月1日土曜日

【告知】銀座で、東日本大震災のひきこもりへの影響を探るトークイベントを行います

10月16日(日)に、東日本大震災のひきこもり当事者や家族への影響を探るトークイベントを行うことになりました。

オーガナイザーは、ポプラ社の「ふたたび、ここから」で一緒にお仕事をさせていただいたジャーナリストの池上正樹さんで、私は企画と運営で関わっています。


銀座のアップルストアのすぐ裏にある、文祥堂イベントホールで開催します。
入場料は無料。
あえてスポンサーなどはつけず、ご寄付をお願いして運営費を賄う予定。
なので、赤字が出ないか超ドキドキです。
ちなみに、ニコニコ動画での中継も予定しています。

申し込みは、前日の10/15まで。
http://kokucheese.com/event/index/17491/