◇【新刊のお知らせ】SB新書から『下流中年 一億総貧困化の行方』という中高年層の貧困化について取りあげた本を出しました。雨宮処凛さん、萱野稔人さんなど6人での共著です(2016年4月6日)

2013年12月15日日曜日

【レビュー】「薄い財布」新作モニターで、ライフスタイルを時代にちょこっと合わせてみたら

最近は、街中や所用先でもひらくPCバッグを持っている人を見かけるようになりました。思わず声を掛けそうになります。

12月9日に都内で行われたabrAsusの新作発表会に参加させていただいたのですが、思いがけず「薄い財布」を製品モニターをさせていただくことになりました。

素材は、abrAsus特製の国内産のガラスレザーで、地味な色合いのこれまでのカラーリングとは違い、鮮やかなブルーとキャメルはこれなら女性にも、って思わせてくれる色でした。私はブルーの「薄い財布」をチョイスしました。

革の部位、なめし、染色、縫製、仕上げ、本当にきれいです。

考案された南和繁さんほどではないですが、私も財布の小ささにはちょっとしたこだわりがありまして。

これまで、お札も小銭もカードも入るもので最も小さい財布は、私の知る限りSAZABYのお財布でした。壊れたら困るので、15年以上前に色違いを2つ購入して大事に使ってきたくらいです。

「小さい」にはこだわってきましたが、「薄い」というのは服に財布を入れることのあまりない女の人にとっては、カンケーないポイントだなーと思っていたんです。正直なところ。でも、使い始めてみると、もうぶ厚い財布はもういやです。

今回、お財布の中は、こんな感じに整理。

・レシート→帳簿系アプリに入力
・家電量販店のポイントカード→スマホアプリ会員
・ETCカード→使用頻度が低いので別の容れ物へ
・SFメトロカード&イオカード→使用
・お金→現金とEdyを半々くらい
・PASMO→モバイルSuica

薄い財布の中に残したのは、最低限必要なカード類4枚と、免許証だけ。だいぶICカードコンシャスにシフトしました。

現金や各種会員カード類の容れ物というお財布の意味自体が、今までよりも薄くなったことを何となく感じています。

2013年11月29日金曜日

【告知】12月2日に「お天気キャスター・気象予報士大集合 ’13」に出演します(追記あり)



天気予報の仕事から離れて久しいのですが、気象キャスターが揃うトークイベントの末席に出させていただくことになりました。

リンク:「お天気キャスター・気象予報士大集合 トークイベント今年も開催」(ウェザーマップ)

東日本大震災が起きた2011年に、安政南海津波(1854年)が起きた11月5日が「津波防災の日」として定められました。

それにちなんで、11年、12年と11月に開催されてきたイベントなのですが、今年は大型台風襲来の影響で、12月にずれこんでしまいました。

今年は猛暑、竜巻、大型台風と災害も多く、気象キャスターや気象予報士にとって、けっこう忙しい年だったと思います。

特別警報のスタート、IPCCの第5次評価報告書、伊豆大島の表層崩壊、フィリピンを襲った史上最強レベルの台風と、それに伴う高潮災害……。忘れられない年になりそう。

久しぶりに顔を合わせるキャスター、予報士さんたちが今年をどう振り返るのか、楽しみだな。

今年はまだ少しチケットがあるようなので、ぜひお越しください。ていうか、気象キャスターがこんなにずらずら揃う異様な光景を見に来てやって!


お天気キャスター・気象予報士大集合’13
〜津波・天災を忘れないために〜

【日時】2013年12月2日(月) 開場:18:30 開始:19:30 終了:21:30予定
【出演】森田さんとか、木原さんとか、ラグフェアのおっくんとか、多数
【会場】東京カルチャーカルチャー
住所/東京都江東区青海1丁目3-11Zepp Tokyo2F
【入場料】前売りチャージ券2000円・当日500円増
(要1オーダー制・アルコール500円~、ソフトドリンク400円~など)
※ チケット売上の出演者収益金は全額チャリティーとして寄付します。


追記(12月15日)
イベントで集まった収益金や募金は、日赤の「2013年フィリピン台風救援金」に寄付されたそうです。詳しくはウェザーマップの報告でご確認いただけます。

リンク:「お天気キャスター・気象予報士大集合’13 〜津波・天災を忘れないために〜」寄付のご報告(ウェザーマップ)

2013年11月28日木曜日

迷走状態の大川小検証委 ついに遺族と「意見交換」へ

石巻市立大川小学校の津波被災事故の検証委員会が、30日の次回会合の中で、遺族と話し合いの場を設けることになったそうです。

リンク:「第7回 大川小学校事故検証委員会の開催について 」(PDF)

これまで意見陳述や、報告の場はありましたが、遺族たちとの直接意見交換は、この9ヵ月で初めてのことです。まあ、「意見交換」しても、意見の採用権は検証委側にありますけど。

実はここ最近、水面下で、真相究明を求めてきた遺族たちと検証委員会が活発に接触していることは聞いていました。

根底には、遺族が検証に対して抱き続けてきた不信感があります。9ヵ月たまりにたまっていたのでしょう。

同検証は、遺族たちを情報提供者と見なすのみで、遺族からの指摘や要望が反映されにくい状態でした。

提供した客観的資料が反映される気配もないまま、報告には誤った内容や、首をかしげたくなるような調査範囲、恣意的な結論が盛り込まれているのを見て、遺族たちの動揺は広まっていました。また、委員による暴言や失言などもあり、特定の委員の退任を求める声も高まっています。

本来、遺族との話し合いの場は、検証委員会がスタートする前にもたなければいけませんでした。それがなんで今頃になってしまったんでしょうね。検証委も遺族も、本来は真相究明に向かって共に歩む立場同士なんですが、遺族は方向性や手法に共通認識が持てないままここまできてしまいました。

こんな風に迷走していますので、結局、検証委員会は12月の最終報告提出を、ひとまず無理と判断した模様です。

はてさて、30日の意見交換で、本当に何かが変わることってあるんでしょうか。

大川小の関連の最近の動きについては、ダイヤモンドオンラインの池上正樹さんとの共同連載で更新しています。

リンク:「大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~

2013年9月27日金曜日

朝活会場で気がついた映画館の居心地のこと

「映画館で朝活やっているから来てみて。良かったら宣伝して」と関係者に誘われて行ってきました。

リンク:School by Film Method 【映像が先生、本が教科書、そして映画館が学校だ!:朝の映画館で学ぶビジネススクール】
https://www.facebook.com/SchoolByFilmMethod

渋谷で、映画館を学校にしちゃう活動をしているフィルムメソッドカウンシルが、TOHOシネマズ株式会社と共催して、ビジネスパーソン向けに始めたものです。

シネマのスクリーンに上映される講義形式の映像を視聴するスタイルで、講師役は主に、ビジネス書を書いている著者の方々です。会場は、銀座のマリオン9階にあるTOHOシネマズ日劇です。

いい場所、なんですが……。

写真は、終わった直後の朝8時半すぎの会場の光景。



おーーい。

聞けば、ドラッカーがテーマの日は数十人は集まるそうですし、その日の内容によるのかもしれませんけど、それにしても人がいない……。この会場、もったいないよう。

TOHOシネマズ日劇での朝活は、12月までの3ヵ月間、火〜金の朝7時半〜8時半に、毎日やっていくそうです。10月4日までは開校記念で無料期間。コーヒー付き。有料版になると、朝食も付くようになるらしいです。

これからこの朝活に活発なコミュニティが生まれていくことを願いつつ、ぼんやりと、白金のヘアサロンの経営者Sさんとの会話を思い出しました。

「いま、美容室は40万軒もある。でも、人口減少に伴って近いうちにどんどん淘汰されていくのは間違いないわけで。これまで、単なる“髪切り屋”になってしまっていたけれど、“美しくなる場所”>として再定義していかないと」

映画館の人も同じように、映画を見に行くだけじゃない接点を開発せねばと、危機感を感じておられるのかなーと、気づかされました。

私自身、映画を見る以外で映画館に行ったことはほとんどありませんが、今回、全く別の用件で訪れてみて知ったのは、空間の抜群の心地よさでした。(当たり前だけど)しーんとしてる。ゆったり座れる椅子。高い天井。家でYouTube見て勉強するよりも、ずっとリラックスできる気が。

仕事に役立ったり、知的欲求を満たせたりする企画もいいのですけど、リラックスしたり、集中したり、劇場ならではの音響環境を生かした身体性のある企画なんかだと、<映画館で朝活する意味>が出てくるだろうなと思ったところです。

2013年9月9日月曜日

【ひきこもり大学】お問い合わせがあまりにも多いのでフォームを設置しました(修正あり)

私が、ジャーナリストの池上正樹さんや、長年ひきこもってきた当事者の方々とこぢんまりと始めた「ひきこもり大学」という対話の場があります。

このたび、この、ひきこもり大学についてのお問い合わせがあまりにも多いので、フォームを設置させていただきました。マスコミからの同様のテーマでの取材も続いております。

ひきこもり大学の立ち上げに関わったことから、暫定的に問い合わせフォームを設置しておりましたが、当方の手を離れ、すでに有志によるオフィシャルサイトができています。ひきこもり大学についてのご確認・お問い合わせは、そちらへお願いいたします。

(リンク:ひきこもり大学 オフィシャルサイト http://hikiuniv.net/




ひきこもり大学は、当事者が語りたいことを語り、その当事者の言葉に価値を感じた参加者が、投げ銭で当事者のチャレンジに応えるという形で行う、小さな小さな集まりです。

どうしてそんなことを始めたのかとか、支援者に呼ばれて当事者が体験談を語るというものとは何が違うのか、といったことについては、池上さんのダイヤモンド・オンラインの連載「ひきこもりするオトナたち」の関連記事に詳しいですので、そちらから「ひきこもり大学」というキーワードで検索してみてください。

ひきこもり大学については、妄想レベルのアイデアの段階から記事になっていたせいか、非常に問い合わせが多く寄せられています。

問い合わせで一番多いのは、やはり当事者からの期待や提案。次に、マスメディアです。また、当事者家族、企業の管理職、どのような事情か分からないけれども関心を寄せているサラリーマンからも。

何が、そんなに皆さんを刺激しているのでしょうか! これからみんなで、そのワケを考えていければと思っています。

(以下、フォームは削除しました)

2013年8月7日水曜日

昭和初期の写真ハガキでみる石巻

【場所おしえてください】みんな着物だよ

「ほら、やっぱり人が写っていると楽しいよね」

名古屋は本山の「シマウマ書房」の店主 鈴木創さんが、古い絵はがきの束の中から見つけ出してくれたのは、昭和初期の石巻の風景が写った写真ハガキでした。

ハガキは、石巻の立町に今も残る福来館写真所が発行したもの。北上川の岸で遊ぶ子どもたちの着物や、河岸で鯨を解体する捕鯨船の様子が、なんとも時代を感じさせます。捕鯨船なんて、マジ?っていうくらい小さいもん。

【場所おしえてください】捕鯨船、ちっちゃ!

大正〜昭和初期の頃の、一般市民が入手しやすかった写真と言えば、新聞かハガキがほとんどだそうで、解像度の荒い新聞の印刷写真に比べると、ハガキはきれいな印刷なので、流通する価値があるんだそうです。

南浜町や門脇町の景色は、色々な方々の昔語りで聞いていますが、こうして写真を見ると、パズルのピースがうまっていくみたいな気持ちになります。

内海橋が見えるのですが、昭和8年建設の3代目の橋でしょうか?

湊側から中央を望む

【場所おしえて】さすがに町は大きい

それにしても、昔の石巻の写真に名古屋で出会うとは不思議。ハガキは石巻でお世話になっている方々に、さっそく差し上げちゃいました。

2013年7月26日金曜日

【JCEJ2013】ジャーナリストキャンプ記事報告:相応な地続き感を得ること

ゴールデンウィーク中に参加したジャーナリストキャンプで、各チーム・記者が取材した記事が、ダイヤモンド・オンラインで連載になっています(第10回で終了)。


リンク:ダイヤモンド・オンライン/ジャーナリストキャンプ報告「震災後の福島に生きる」

私たち(亀松チーム)で書いたのは、第4回の<マイナー被災地「いわき」の小ツアー 「線量計」と「語り部」でリアルを伝える>です。いわきのNPO「ふよう土2100」の里見喜生さんたちが立ち上げた、放射能をテーマにしたスタディツアーについて取り上げました。

地元の人に気遣うあまり、ひっそりと被災現場を訪れて何も分からずにその場から立ち去ってしまうよりも、ガイド付きで歩いて、リアルで正確な情報を得てほしいというのが、里見さんたちの思いです。

事件や事故のあった現場や被災地というのは、そこでしか見聞きできない・感じられない情報だらけです。こうした聖地を訪れるダークツーリズムについては賛否ありますが、こうした情報を少しでも多く知ることができる仕組みを使って、相応な地続き感を獲得していくことは必要かと私は思います。

取材だって同じ。これでいいんだろうか? という一種の葛藤を抱えながらやるような取材を通じて初めて得られる感覚というのは確実にあります。

そう考えれば、ジャーナリストキャンプも、ダークツーリズムの一種だったのかもと、ふと気がつきました。

「がんばってー!」御輿の脇をバスが減速して通り、窓から女性が叫ぶ(2013年4月5日いわき市薄磯)

2013年6月22日土曜日

【Photo】虹が教えてくれた場所


石巻市の大川地区間垣。昨夏地元の人たちが瓦礫をひとつひとつ取り除いていた田んぼが、今年から復活したというので見に行ったら、雨雲が一瞬だけ切れて日ざしが。この辺りだよって、誰かが虹を描いて教えてくれたみたいだ。(3枚の写真を合成)

2013年5月22日水曜日

【Photo】浜は変わってない


「ねー! ここは変わってないね」。町ごと流されてしまったけれど、僕たちはサッカーでよく会ってる。いわき市薄磯地区にて出会った男の子たちが教えてくれました(2013年5月)

2013年5月6日月曜日

【JCEJ2013】ジャーナリストキャンプ3日目(最終日):またもや大幅変更を深夜に決断

本日は3日目。キャンプ全日程の最終日でした。

本来は記事構成をつめて、午前中の報告会を経て解散!となる予定だったのですが、そう簡単なことではないのがこのキャンプの怖いところです。

まずは、2日目の午後に、急遽取材体制を変えて取り組んだ後のことから振り返ります。

全員の前で2日目の取材の首尾を報告したのですが、各デスクからの指摘などもふまえて考えると、話題は伝える価値のある話だが、追加取材がどうしても必要なことがわかりました。性急に取材を進めるあまり、トラブルも発生させてしまっていました。

結局、2日目に全員体制で取り組んだテーマでは、取材する時間が足りないということで、記事化を諦めざるを得ませんでした。諦める決断をしたのは深夜です。

ついに、チームとして記事の提出も無理なのか?という状況になりかけたところ、亀松デスクの粘り腰に助けられました。私たちが持っている全情報を再検討し、私が一旦取材したある話題を広げて記事化していくことが決まったのです。

3日目は、朝10時にキャンプ報告会が始まります。それまでには記事の構成案をまとめておかなければなりません。

しかし私たちは、基本的な取材すらできていないという状態に戻ってしまっていました。

残された勝負時間は、早朝の時間帯のみ。朝7時頃からの2時間あまりにかけようと決めて解散したときには、すでに2時を回っていました。

私はホテルで仮眠後、朝7時過ぎから追加取材の依頼をし、8時過ぎから取材を行いました。他の記者さんたちも、周辺取材で情報を集めてきてくださり、それらを亀松デスクがまとめて、朝10時からの報告会ではなんとか記事構成を発表することができました。

すべてがギリギリの状態でした。


これで本当によかったのかどうか。現時点ではまだ形になっていないのでわかりません。 

ただ、今朝の取材相手の方から、お預かりしてきた言葉や思いはしっかりあります。バタバタした取材にも、嫌な顔をひとつせず快く応じてくださった方の言葉です。

私たちは、これを多くの人に伝える最大の努力をしなければいけないと思っています。

昼過ぎにはキャンプが解散となりましたが、他チームの皆さんやスタッフの皆さんとねぎらい合ったり、語り合ったりする余裕は全くありませんでした。

2013年5月5日日曜日

【JCEJ2013】ジャーナリストキャンプ2日目:自分の甘さとチーム取材の難しさを実感中


ジャーナリストキャンプ福島2013の2日目です。 

いきなり厳しい状況になっています。

亀松チーム内のひとりの記者さん(私ではない)の企画を中心に据えて記事化していく方針に変更されたという話を聞いたのが、2日目の昼目前の時間。私はそちらの応援取材に回ることになり、予定していた今日の午後の取材は、キャンセルとなってしまいました。

取材のために時間をあけていてくださっていた相手のご夫婦に、取材のキャンセルの方向とお詫びの連絡は一応入れたものの、直接話ができていない段階です。

事情に応じて、その場その場での予定の変更というのはありがちなことですが、今回の変更は直前に先方を振り回す選択になり、本当に心苦しいです。

今回、様々な活動をしながら情報発信している方を取材するという予定にしていましたが、昨夜のデスク陣への報告では、「ニュース」をきちんと押さえていない、統一テーマが見えないという指摘を受けました。昨夜もチームの4人で居酒屋の一画を陣取り、ノンアルコールビールで夜12時近くまでねばり、話し合いました。

これについてはまた、総括のエントリーであらためて報告したいと思います。

ひとまず今は、新方針の取材に集中します。ブログの更新も意気込んでいたけれど、実際には「そんな暇、全然ないよ!」って感じ。写真も手抜きでごめんなさい。

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追記:この記事のエントリー後30分ほどで、キャンセルさせていただいたお相手とは連絡が取れました。こちらの事情は一応の理解を示してくださいました。

2013年5月4日土曜日

【JCEJ2013】1日目:ジャーナリストキャンプ福島2013に向かっています

上野駅7時発のスーパーひたちの中からブログ更新です。放置気味になりがちな当ブログですが、この数日間は更新頻度を高めてみたいと思います。


というのも、今日5月4日〜6日にかけて、福島県いわき市で行われるミドルキャリアの記者、ジャーナリスト等向けの実践的ワークショップに参加することになったからです。

リンク:実力派デスクと腕を磨く3日間 「ジャーナリストキャンプ福島」を開催(JCEJ)
異なる立場や組織の枠組みを越えて、全国から集まった参加者やデスクと、意見をぶつけ合いながら、一つの作品を完成させるのは、ジャーナリストキャンプでしかできない経験です。

私自身のキャリアは2年とごく短く、日々走り回っている新聞記者さんたちと一緒にやって通用するのか? という不安もあるのですが、普段は接することのないメディアの方々やデスクとの記事制作の機会は、私のようなフリーランスにとっては、得難い機会なので楽しみです。

キャンプ全体のテーマは「震災後の福島に生きる」。

滞在期間にやることは、ひたすらミーティングでの意見交換と、いわき市内での取材です。

私は、最近までニコ動にいらした元朝日新聞の亀松太郎デスクのチームに、2人の地方紙の記者さんと共に配属?されました。

亀松チームでは、「メディアを使って情報発信をされている人」を中心に取材をする予定です。

私自身も、この期間、できるだけ情報発信にトライしてみます。普段やってないので、うまくいくかはわからないけれど。

いわきでは、現在進行形の東日本大震災の部分や、あの日からまもなく26ヶ月となるいわき市の人たちの等身大の姿を見てきたいと思っています。

いわきの皆様、キャンプの皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

水が張られたこの時期の美しいニッポンの田んぼの景色が車窓に見えてきて、テンションちょっと上がってます。

2013年3月10日日曜日

【Photo】ここは最後の捜索となるかもしれない


石巻市長面。大人でも立っているのがやっとの西からの暴風が吹き抜け、砂粒が捜索隊の顔を打つ。

2013年3月3日日曜日

朝起きたらEvernoteのパスワードがリセットされていた

「パスワードが変更されたようです。新しいパスワードを入力してください」


朝起きたら、Evernoteにこんなお知らせが表示されていました。焦りました。だって、変更した覚えがなかったので。

やはり元のパスワードを入れても一向に受けつけてくれず、キーボードの誤操作か、乗っ取りか、などと一瞬悩みましたが、Evernoteのトップページにこんな風に表示されていました。

【重要】2013年3月3日:セキュリティ関連のお知らせ:Evernoteでのパスワード再設定のお願い


暗号化されたパスワードを含めたユーザー情報に不正アクセスされたため、全ユーザーを対象に、予防措置としてパスワード再設定を求めることにしたとのことです。

Get the latest noteworthy news.(Evernoteからの最新情報):セキュリティ関連のお知らせ:Evernoteでのパスワード再設定のお願い(2013年 3月 3日) 
しかしながら、昨今急増している大規模なサービスに対する不正アクセスを鑑みますと、弊社としてはより安全に、安心してEvernoteをお使いいただくために、ユーザの皆様のデータを安全に保護する予防措置として、全ユーザのパスワードをリセットし、再設定を実施させて頂くこととしましたので、対応をお願い申し上げます。パスワードを再設定するまで、ログインすることはできませんのでご注意ください。お手数ですが、以下に記載する詳細と手順をご確認ください。

ひとまず、ブラウザからevernote.com (https://www.evernote.com/Home.action) に行き、新たなパスワードを設定し直し、 事なきを得ました。

判っていたことだけど、Evernoteが使えないかもしれないと思うと、かなり不安感でいっぱいになるものですね。

【Photo】朝日に起こされて東の方角をみる



この町のご機嫌を伺うように、いつも日本製紙石巻工場の煙を見てしまう。

2013年2月22日金曜日

ホーム延伸で、東急東横線の中目黒駅に新しい目黒川の花見スポット出現の予感

中目黒駅
東急東横線中目黒駅 渋谷方面ホーム一番前

だって、目黒川の真上までホームが伸びて拡張されてるもん。花見&撮影スポットになりそうでしょ。警備員が出そうなくらい危険な場所ですが。

3月16日の東横線と副都心線の相互運転開始まで、あと3週間を切りました。

古巣のウェザーマップのさくら開花予想2013によると、
今年の桜の開花時期は、『平年並み』の所が多そうです。

東京の開花予想日は3月25日で、満開予想日は4月1日(2月15日時点)。

こちらには、他の地点の予想も詳しく出てます。
http://sakura.weathermap.jp/

2013年2月21日木曜日

2.22 クライストチャーチ地震から2年 保険と建築許可がいまだに下りない生活者の現状

2年前のあす(2011年2月22日)は、ニュージーランド南島のクライストチャーチ地震(=カンタベリー地震)の日です。マグニチュード(M)6.3の地震が市直下で発生し、185人が亡くなりました。

クライストチャーチのローカルラジオ局Plains FMで番組プロデューサー兼パーソナリティを務める晝間尚子さんのブログを見ていたら、カンタベリーテレビ(CTV)ビルの倒壊災害の検証のファイナルレポートが、昨年末の12月に出ていたことを知りました。



■CTVビル倒壊災害の検証ファイナルレポートに他言語訳


CTVビルは、日本から研修生が多く行っていた語学学校が入居していたところで、日本人28人を含む多数の犠牲者を出した現場です。歴史的建造物でもない建物がなぜあんなにひどく崩れたのか、という全壊ぶりだった様子は当時のニュースでもたびたび語られてきました。

CTVビルの災害の検証を行ったのは、英連邦諸国のなかで重大な出来事があった際に立ち上がる王立委員会(Royal Commission, マーク・クーパー委員長)です。

英語の専門用語だらけのレポートが、私にも読めるかしら? と思いながら見に行ってみて、ちょっと驚きました。だって日本語でもレポートの要旨版(結論のVolume6のみ)が出されていたんです。


翻訳が微妙に違うかもしれないから、公的なレポートはあくまでも英語版という断り書きが付いていますが、それでもすごくきちんとした報告書として読ませていただきました。

他にもタイ語、韓国語、韓国語、中国語でも出されています。ご遺族や当事者からの要望もあったのでしょう。


■CTVビルの事故原因は“事なかれ”の積み重ね


レポートでは、CTVビルの設計が行われた1986年にまで遡り、デザインに関わったエンジニアが複層階の建物を設計したことがなかったことや、エンジニアを雇っていた経営者が市当局にかけた圧力、その圧力に屈して市の建築基準に達していないながら認可を出してしまった市担当者の話しなどが、詳細に書かれています。

その後も、1990年にはコンサルが不適合としていたものの設計図が精査されず、2010年9月4日の地震(M7.0)後の外壁目視検査後にはグリーンのステッカーが貼られ、使用制限を設けられることがなかったそうです。

事なかれだったんですね。安全面を危惧する意見もあったし、不適合とまでコンサルで出されていたのに。

報告書を読みながら感じたのは、1年5ヶ月かけて徹底的に原因を究明したぞというメッセージと、その結果を遺族や当事者にきちんと届けるという強い意思でした。

いま、私自身も取材を続けている石巻市の大川小学校の津波災害の検証委員会のことを思ってしまいます。

検証委はスタートしたばかりですが、初回の会合を傍聴した限り、自己保身的な意見が散見されて、どうなることやらと先行きを案じています。肝心のご遺族の気持ちについては、ダイヤモンド・オンラインで書いています。


■保険も建築許可も下りない…あの日から2年の現地の現状


NZのクライストチャーチ地震の話しに戻りますが、晝間さんに直接お話を聞いたところ、現地のこんな現状を話してしてくれました。

震災から2年が経ったいまも、保険で修繕費用をまかなえない人や、住宅を建てられない人が続出しているというのです。

2010年の9.4地震で損壊を受けた家屋のチェックをしてくれるエンジニアがやってくるまでに1年、調査報告が届くまでに1年といった具合なんだそうです。しかもその報告書がまたずさんだったそうで……。

うーん、それは辛いよなぁ。。

当然9.4地震からわずか5ヶ月後の2.22地震で、さらに大打撃を受けているわけで。

原因は、NZでは住宅保険の中にデフォルトで地震保険が含まれているために、膨大な申請量になったことや、建築の耐震基準の審査を厳しくチェックしているために、大幅な遅延が発生していることだそうです。

「でも、クライストチャーチはNZで一番安全な街になるって前向きに捉えている」

という晝間さんの言葉も印象的でした。クライストチャーチの復興の進捗にも目を向けていきたいと思います。



・晝間尚子さんのブログ
「CHRISTCHURCH最高!&NEWZEALAND生活/旅行情報」
最新のクライストチャーチ事情が詳しく掲載されています。
http://jdunz.com/newzealand/

・王立委員会 最終報告書 第6巻 CTVビルディング第9節:
結論と勧告の要旨日本語訳
http://canterbury.royalcommission.govt.nz/Final-Report-Volume-Six-S.9---Japanese

2013年2月20日水曜日

【新刊のお知らせ】『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)

石巻市の大川小学校の名前は、知っている方も多いと思います。

東日本大震災の大津波で、74人もの子どもと10人の教職員たちが死亡・行方不明の惨事があった学校です。

この津波被災事故・事件について取材を続けてきて、2012年の10月下旬に青志社から「あのとき、大川小学校で何が起きたのか」という本を出しました。

東日本大震災発生の午後2時46分から大川小に津波が襲来するまでの51分間のできごとに迫った内容に、「あの日から」の話しをご遺族や教育委員会、地域住民といった関係者に聞き取り、災害エスノグラフィーを追加した構成になっています。

上梓はもう4ヶ月も前のことなのですが、ずっとブログに書く気になりませんでした。いまもこうして書きながら、 色んな気持ちが行ったり来たりしています。 

特に、書いたよと報告することで、もう整理がついた出来事のように誤解されたくないという思いがありました。

本を読んでくださった方々の感想がたまってきたので、下記にまとめてあります。みなさん、内容がヘビーだ、辛すぎると言いながらも、それぞれ深く心に刻んでくださっているようですね。


震災から2年を目前に控えた今月、文科省・県教委主導の検証委員会がようやくスタートしましたが、問題解消の糸口が見えてこない状況は変わらないままです。

それについてはまたダイヤモンド・オンラインの連載のほうで書いていきたいと思います。こちらもよろしくお願いいたします。

大津波の惨事「大川小学校」~揺らぐ“真実”~(ダイヤモンド・オンライン)

なんだかずっと、亡くなった子どもたちや先生たちに「あなたは大人としてどんな未来を残せるの?」と問われているような気がしているんだよね……。

2013年2月15日金曜日

【レビュー】無敵感を携帯する「ひらくPCバッグ」

ひらくPCバッグ・ブロガーズトートの合同ユーザーイベントに行ってきました。 

ひらくPCバッグ・ブロガーズトート合同ユーザー会
Photo by Norio NAKAYAMA
他の人がひらくPCバッグをどんな風に使っているのか、実際に目で確かめられたのは楽しかったのですが、ひとつすごく驚いたことがありました。 

それは、私以上の荷物の重さの人はいなかったということです。(ちょっとへこんだ)

ひらくPCバッグを購入した人は、ブログに「こ〜んなに入るよ。でも中身ほどの重さは感じないよ〜」ってレビューを書いているじゃないですか。だから、みなさん(特に男性)は、どんなにヘビーユースしているのかと思っていたんです。

ところが、みなさんが入れているアイテム数はそもそも少ないし、きれいな三角の形を保ったままお使いだったんですよ。

それに比べて、私のバッグは、ある方に「バッグが妊娠してるみたい」と言われるほど中身が多くて、若干型くずれ気味です。

かといって特異なモノは入っていないはずなのですが……。Macbook15 13インチとか周辺ケーブルとか取材ノートとか文具とか。確かに、どこでもシゴトの戦闘態勢に入れるよう何もかもいれてるんですけどね。

ブロガーズトート
ところで、昨日、スーパークラシックのプロデューサー兼デザイナーの南和繁さんと話していたときにふと気がついたことがありました。

整理整頓とか、道具を運ぶとか、そういう使用目的の面では、まつゆうさんが作ったブロガーズトートのほうが、ひらくPCバッグよりも共感ポイントが多いんです。

それでも私がなぜひらくPCバッグを使うのかというと、使い始めた時に感じた“無敵感”が理由なんです。

届いたばかりのひらくPCバッグを箱から出して、従来のバッグから荷物を移し替えたとき、「なんでもできる気がする〜!」とうれしくなる感じがありました。スーパーコンシューマーでの制作過程を読んでいた段階からそんな予感はありました。

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ひらくPCバッグは、
温泉のロッカーにも最適化
それは、「初めてカメラを手にした時」や「iPhoneを使い始めた時」に通じる、理屈じゃないわくわくした感覚でした。私はこういう感覚を、人が道具を選ぶ上でとても大切だと思っています。

ひらくPCバッグがそう簡単に生まれない類のバッグだと思う理由を、しばらくもやもやと考えていましたが、ユーザーイベントに行ってなんとなくわかった気がしました。

ひらくPCバッグをひとことで説明すると、「脳内拡張型アイテム」なんだろうなということに、4ヶ月たって気がついたところです。

リンク:2周年で初代のへたり具合をチェック&限定カラーも登場!(2014年12月6日)


2013年1月1日火曜日

ソーシャルメディアにおける気象防災情報の取り扱い方(2010年のメモから)

あけましておめでとうございます。

年末に届いたScanSnap ix500があまりにも快調すぎて、スキャンで年越しをしていまいました。2013年最初のエントリーは、書類の山から発掘した3年前のメモから。

一般的なTwitterブームが起きた2009年〜2010年、ソーシャルメディア上での気象防災情報の扱いについて、当時の気象庁民間事業振興課の係長さんに、見解を述べて頂いていたんでした。そういえば、tenki.jpやWNIやWMなど、日本の気象会社が参入したのも、この頃でしたね。

以下、2010年3月のメモから(あくまでもメモなのでつたない表現はお許しを)。

<「予報業務」の定義>
●「予報」とは、観測成果に基づく現象の予想を発表することである
● 「業務」とは、反復継続して行われる行為である

<誰でも見られるブログやSNSでの独自予報の発表>
日々継続しての発表は、問題あり(気象業務法に引っかかる)
●独自予報の発表は、気象庁発表の注意報や警報と矛盾しないようにすべし
●大雨予想などもOKだが、科学的根拠なく発表してはまずい
● TwitterのRTは適法(BOTについては、ごめんなさい、聞き忘れてました)

<社内や部内、仲間内で共有する独自予報を身内に発表>
●問題ない
●大量の会員を抱えるサイトについては「まだわからない」

<「一般向け」と「特定向け」の線引き>
●一般向け:ホームページ、新聞、放送
●特定向け:契約が行われ、誰が見たかがわかっている
●大量の会員を抱えるサイトについては「まだわからない」

<「明日の天気はどうなの?」などと公開で不特定の人たちとやりとりした場合>
●予報業務にあたらない
●相手や回数は関係ない

 <個人も事業者も独自予報をしてはいけない内容>
●注意報、警報、台風情報(気象庁発表のものを伝達・発表は誰でもOK)
●気象庁と自治体等が共同で発表する防災情報(伝達・発表は誰でもOK)
●科学的根拠のない防災情報


ソーシャルメディアでの気象情報の取り扱いについて、課長さんは、「法的に問題がないかと、その情報に誤解がないかを意識してほしい」とのことでした。

気象業務法の罰則は、こちらを参照。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S27/S27HO165.html

当初は、新しいスタイルのメディアが台頭してきて、フォロワーさんと予報のやりとりしてもよいのかどうか悩んだ気象関係者もけっこういたのですが、いまでは、すっかりTwitterが定着して、扱い方も慣れてきたのか、問題点を聞かれることもあまりなくなりました。

まあでもこの情報は、予報士になりたての方などに、お役に立てて頂ければ幸いです。

(詳細の見解を知りたい方は、気象庁民間事業振興課へ問い合わせしてください)

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