◇【新刊のお知らせ】SB新書から『下流中年 一億総貧困化の行方』という中高年層の貧困化について取りあげた本を出しました。雨宮処凛さん、萱野稔人さんなど6人での共著です(2016年4月6日)

2011年6月11日土曜日

東北地方太平洋沖地震/3カ月の現実

東日本大震災から、3カ月経ちました。

3月、4月に比べると、瓦礫の撤去が進み、
「うわーここも片付いたね!」という地点が増えてきました。



また、インフラの復旧も進んで、
石巻の飲食店も、再開したところが少しずつ増えてきています。
まだ寿司屋には行ってないですが、
石巻でのれんを掛けてるところをいくつか見かけましたので、
近々いずれかに立ち寄ってみたいと思っています。

でも、まだ「復旧」に至っていない地域もたくさんあるのが現状です。

松島ある地域では、海辺の住宅地が、重機も入らずに手つかずで放置されたままでした。

石巻の鹿妻地区では、行政のアナウンスカーすら来ないため、
市街地ながら「見捨てられた地域」になっており、
いまだ水道の通ってないなかで、大規模半壊の住宅の2階に暮らす人々がいます。

生計主を失ったため、配給を求めて避難所をはしごする人があちらこちらにいます。

魚の腐臭がただよい、大量のハエが飛んでいる所もあります。

そんな地点がまだたくさんあります。
でも、みなさん、そこで暮らしているんです。
これが被災から3カ月の現実です。

翻って、都内のある雑誌の編集部では、
編集方針を巡って意見が真っ二つに割れている、という話も耳に入ってきました。
「復興モード」派と「復旧すらまだまだ」派で、対立しているというのです。

被災した人々の話を聞いたり、被災地を五感で感じてきた人と、
一度も現地に赴いたことのない人では、トーンが違うのは理解できますが、
社会的な使命のあるメディアが、
被災者の直面している現実から目を背けないよう願うばかりです。


私自身の使命は、
被災地にまなざしを向け続けることと、
未来と世界に向けてここで起きていることを記録することだと思っています。

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